「同性愛者は危険」か?

異性を愛するのが当たり前の人にとっては、同性に恋をしたり、同性をセックスの対象として見たりする同性愛者の存在は、ある意味で脅威ですらあります。何を考えて行動しているのかが全く分からない人というのは、怖いと感じてしまうものです。しかし、「同性愛者は危険である」とされる根拠に落ち着いて目を向けてみると、何の信憑性もない、思い込みであることがほとんどです。実際に世の中で言われていることを例に挙げて、考えてみましょう。

パターン1:同性愛者は同性なら誰にでも襲い掛かってくる

これは、同性愛者を最も傷つける思い込みの一つです。もちろん、モラルが欠如した一部の同性愛者の中には、そういう行動に出てしまう人がいるのも事実です。しかしそれは、異性愛者の中にレイプ男やヤリマン女子がいるのと、せいぜい同じ程度の話。ほとんどの同性愛者は、自分を恋愛対象として見られないストレートの人には手を出さない、本当に好きになった人としか肉体関係は持たない、など、普通の感性の私たちと同じ感覚で生きています。それに、同性愛者にだって好みがありますから、決して誰でも良い訳ではありません。

パターン2:同性愛者は性的に逸脱している

これも大間違い。よく幼児性愛などの犯罪的な性的嗜好と並べて語られることも多い同性愛ですが、「どちらの性別の人を好きになるか」というのは、生まれ持った個性の一つであり、自分の意志で選ぶ嗜好・趣味とは、全く別の種類のものです。好きでそうなった訳でもなければ、それによって他人に害を与えることもありません。同性愛者だからという理由だけで極端に性欲が強いということもないし、レイプなどの犯罪に手を染めてしまうという訳でもないのですから、そのような思い込みはすぐにでも正して欲しいものです。

パターン3:同性愛者はエイズである

言うまでもなく、これも大きな誤解です。確かに、エイズ患者数の内訳を見てみると、男性同性愛者が最も多くなっています。しかし、これはゲイ=エイズだからではなく、業界の努力が功を奏し、検査をマメに受ける人がゲイにとても多いからというだけです。エイズ検査など一度も受けたことがないという異性愛者の方が、エイズにかかっている危険性はずっと高いのですが、そういった人たちは検査を受けていないため、患者数のデータには上がってきません。それでゲイの比率が上がっているだけで、実際には、異性愛者の方がずっと多く見えているわけです。何故なら、そもそもの母数が大きく違うのですから。

どれもこれも、誰にも迷惑をかけずに生きている同性愛者たちに対して、とても失礼な勘違いであることが、お分かりいただけたでしょうか。もしあなたの身近にゲイやレズビアンがいても、決してこのような間違った知識を元にした差別をしないようにしてください。