レズビアンのセックスとは一体何か

男女での性交には、「挿入」=「本番」という概念があります。つまり、挿入まで至って初めてセックスである、という感性だということです。しかし、レズビアンは女性同士。どちらも男性器を持っていないため、身一つでは挿入行為が出来ません。では、彼女たちのセックスは、本番がない、つまりリハーサルまでしか行わない、未完成なものなのでしょうか。レズビアンのセックスについて考えることを通し、「セックスとは何なのか」という根源的な疑問に迫ります。

具体的に、何をしているのか

挿入がなければセックスではない、という考え方の人は、レズビアンがどのような性行為をしているか、想像もつかないと言います。では実際に何をしているかというと、単純に言えば、男女カップルで言うところの「前戯」を、全力でお互いが疲れ果てるまでしている、としか言いようがありません。全身を隈なく愛撫して回る人が多いので、そもそも指を挿入するまでにも非常にゆっくりと時間をかけます。また、受ける側が一度イッたくらいでは止めないカップルも多数。とある調査によると、一般の男女カップルとレズビアンでセックスにかける平均時間を比較すると、後者の方が圧倒的に長いのだそうです。一般の人にとって「本番の前の準備運動」という認識である行為に、彼女たちは力尽きるまで没頭しています。

レズビアンは指だけで満足

そんなレズビアンたちが一般の人から言われて最もモヤッとする言葉の一つに「ペニスがなくて欲求不満にならないのか?」という物があります。結論から言えば、彼女たちは男性器を全く必要としていません。ほとんどのカップルは、挿入に関しては指だけで満足しています。また、ペニスの代わりとして、バイブやディルドなどの道具を使うものだと誤解されていますが、そんなこともありません。むしろ、道具を使用したプレイをセックスの中心に据えるレズビアンカップルは、どちらかと言えば少数派。何故それで満足できるのでしょうか?

セックスにおける優先順位が違う

彼女たちが指だけでも満足できるのは、そもそも性行為のゴールを「射精」に置いていないから。レズビアンが最も大切にしているのは、多くの場合「一体感」や「愛情の確認」です。その目的を達するには、たとえ道具を使って男性とのセックスを再現するより刺激が弱くなったとしても、生身の身体が直接触れ合っていることや、お互いが愛し合っているという実感の方が重要になります。逆に言えば、それさえできていれば手段は何でも良いのです。だから彼女たちは道具に頼らず、身一つで出来る精一杯のことに全力を尽くします。抱きしめ合う、言葉を掛け合うといった身体と心の触れ合いには、男女カップルよりも力を入れていることでしょう。セックスはコミュニケーションツールである、という前提の下に考えれば、そんなセックスもあって良いのではないでしょうか。

セックスをただの「交尾」ではなく「愛情表現の一つ」と捉えるならば、レズビアンの性行為は、最初から最後までが立派なセックスと呼べるでしょう。逆に、「本番」が存在するあなたのセックスは、一体何ですか?前戯の部分は本番ではないから、セックスではない、といえるのでしょうか?今一度、セックスが持つ意味を考えてみてください。