いまどきの結婚事情

同性カップルを認めると結婚率が下がる?
2015年は日本と海外両方で同性カップルに関して大きな動向がありました。日本では渋谷区が法的拘束力はないものの、同性カップルの関係を公的に認めようというもの。渋谷区に続いて他の自治体も、同性カップルを認める動きが少しずつ広まりつつあります。

しかし、いっぽうで、同性カップルを認めると同性カップルが増えて、結婚率が下がるという意見もあります。結婚しない男女が増えるのを同性カップルのせいにされては、同性カップルもたまったものではありません。では、異性愛者が結婚しない理由は何でしょうか。

結婚しないカップルが増えた理由

まず、そもそも結婚に関するメリットを考えてみましょう。結婚すると、愛し合った2人の共同生活が始まります。共働きであれば2馬力でお金を稼ぐことができて、経済的に楽になります。

しかし、1人の時間の確保が難しく、自分以外の人間と暮らす煩わしさも出てきます。また子供の養育費は予想以上に高額で、ハイレベルな教育を望めば望むほどお金はかかります。子供の人数や教育によっては、例え共働きであっても経済的なゆとりがなくなることも珍しくありません。 いっぽうで、それぞれが正社員として働いている状況であれば、自分1人であれば食べていくことはそれほど難しいことではありません。一昔前では女性の年齢はクリスマスに比喩され、25を過ぎるとお見合いを考えるのが通常でした。強制ではないものの、社会的プレッシャーが強く、結婚しないという選択すら思いつかないほど、結婚することが当たり前だったのです。

現在でもこうしたプレッシャーはあるものの、昔に比べると格段に弱くなりました。女性の総合職も珍しくないので、結婚しなければ生活に困るというような経済的問題もなくなりました。切実な問題がなくなり、結婚するしないを誰でも自分で選択することが当たり前に。

裏を返せば、結婚する決め手がなくなり、純粋にしたいか、したくないかの問題になったのです。選択できるのであれば、しない人が出てきますから、結婚しない男女が増えるのはそもそも当たり前のことだと言えるでしょう。

同性愛者にとっての結婚とは

婚姻届の名前の記入欄は、夫となる人と妻となる人と記されていることから、婚姻届は異性カップルでなければ申請することはできず、同性カップルでは結婚できません。婚姻届を提出しなくても、異性カップルであれば、結婚に準じる関係として、法的に認められた事実婚という関係もあります。しかし、同性カップルは事実婚も認められていないので、法的拘束力のある夫婦(同性カップルはこうした呼称はしませんが)と名乗ることはできないのです。

異性カップルは、ある程度の年齢になったり、交際期間がながくなったりすると、結婚を考えることが増えます。結婚が、交際の終着点として位置づけられているのです。しかし、同性カップルはこの終着点がないので、新たな関係を模索する必要があります。

結婚という選択が選べないということは、不自由なことのように感じますが、そのかわりに「みんな結婚してるからしよう」というような安易な選択がなくなります。ライフスタイルやお互いの関係から、1人1人にとっての最善の関係を真剣に模索するきっかけになります。

同性カップルだからという理由で異性カップルとの扱いに隔たりがあるのは、改善すべき状況です。しかし、子供や戸籍に決まった制限がない関係は、新たな関係の可能性の扉を叩くかもしれません。